08/03/23
 
グラミー賞をはじめ世界各地のレコード・オブ・ザ・イヤーを獲得しているポップスター Lizzo がニューアルバム “SPECIAL”のリリースに合わせて行っているワールドツアー  ” The Special Tour ” では SSL Live L550 +、SSL FUSION とTHE BUS+ が使われています。
 
 
2022年9月に始まったこのツアーで、FOH エンジニアの Nick “Gauge” Todd と モニターミキサー Rico Gonzales の二人は SSL Live L550+ コンソールを使用しはじめました。 モニターミキサーの Gonzales は SSL Fusion プロセッサーと THE BUS+ コンプレッサーを併せて使用しています。 また、Todd も最近 FOH に Fusion を追加しました。
  2014年から Stevie Wonder のコンサートで SSL Live コンソールを使用した経験がある Gonzales の提案によってこのツアーで L550+ を使うことになりました。 Gonzales は、何故このコンソールを採用したのか、また SSL Live コンソールの特徴や機能についても語っています。 「一番の理由は音質です。 それから、オンボードのプロセッシングとすべての EQ です。 以前は様々なアウトボードハードウェアを使用していましたが、SSL Live のオンボードプロセッシングを使うことでハードウェアが減ってきています。 ダイナミクスは、必要以上に “硬い “と感じることはないです。 とてもスムーズで、とてもアナログ的な感覚です。 Blitzer はベースと、キックとスネア、ドラムバスに少し使っています。 以前は、アウトボードのダイナミクス・プロセッサーを使っていましたが、SSL Live コンソールのプロセッサーだけでどれだけ使えるか試しています。」 FOH の Todd も、「依然と比べ音質が向上したのかこのコンソールでは EQ をあまり使っていないことに気づきました」とコメントしています。
 
  Gonzales は、Live コンソールと一緒に様々なアウトボードも使用しています。中でも SSL Fusion と SSL The Bus+ は重要なアイテムとなっています。 Lizzo のライブ・プロダクションでは、約72 のステージからの入力に対してアーティスト、バンド、プロダクション・クルーのために 10 のミックスを生成しています。 Lizzo のインイヤー ミックスについては、次のように述べています。 「L/R のバスからミックスしています。 このやり方はスティーヴィーから学んだんだ。 彼のインイヤーモニターミックスだけを作る必要があるので」 (スティービー・ワンダーのライブ・プロダクションでは、自身のモニター用、バンドのモニター用に2人のモニターミキサーがいます。) 「私はバンド バス (ミックスマイナス) を作成し、それを SSL Fusion と SSL The Bus+ で処理してから、ハードウェア リミッターにかけます。」
このプロセッシング・チェーンにより、「オケに合わせて歌っているように、彼女の耳にはすべてがきれいに、しっかりと入ってきます。そして、彼女のマイクとオーディエンスは、そのミックスの上でライブを行います。ドラムや他の楽器がピークに達すると、リミッターがそれを抑制し、すべてが同じ RMS レベル付近に保たれます。」 Fusion では、「ほんの少しの広がりと色付けしています。 Vintage Drive と Stereo Image を少し使っています。 これはすべてバンド バスのみのチェーンで行っています。」
Gonzales はモニターミックスで The Bus+ に搭載されている低域の歪みを制限しクリーンなローエンドを生み出す Low THD 機能とダイナミックEQを使用しています。 “その効果は素晴らしい” と Gonzales はコメントしています。 また、Gonzales は、2021年に 3台の SSL Live L550 コンソールを導入したダラスの The Potter’s House 教会  の TD Jakes 司教と共にカンファレンスなどのイベントで活動する際にも SSL Live コンソールを使用しています。 「彼のラペルマイクに Sourcerer のデノイズプラグインを使用しています。」と彼は言います。それは他の人気のデノイズソフトウェアと非常によく似た働きをします。「特にアリーナや展示場でのラペルマイクに使用すると、かなりボーカルがきれいになります。だから、Lizzo のボーカリストたちに試してみたんだ」と述べています。
FOHエンジニアのTodd もSSL Live コンソールに搭載されたオンボード プラグインのいくつかを利用しています。特にフィードバックとマイクのにじみを大幅に削減するプライマリ ソース アイソレーター プラグイン The Sourcerer とベースにコンプレッサープラグインをかけることが気にいっています。   長い間、別のブランドのコンソールを使用していた Todd は言います。 「新しいプラットフォームを学ぶのは、本当に大変だった。 でも、リハーサルの間だけの短い期間で試すだけでは嫌だったので、時間がある限りやってみようと思ったんです。」 Todd の家にはスタジオがあり、Lizzo のライブのマルチトラック録音を使用してミックスをして試すことができました。Todd は、SSL からのサポートもあり、リハーサルに入る前に SSL Live コンソールを十分に試すことができました。「リハーサルの前に2週間ほど使ってみて、レイアウトやフィーリングなど、とにかく惚れ惚れしました。そのすべてが素晴らしいんだ。」と語っています。

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